こだわりの飼育方法

“安全で美味しいヒラメをお客様に届けたい”
私たちは、その想いを胸に日々ヒラメを飼育しています。

当養殖場では職人による手巻き給餌を行っています。水槽全体にまんべんなく行きわたるようにエサを撒き、食いつきや魚の動きを見たり糞の状態を観察し無駄な量のエサを与えてないかなど、魚の消化状況から健康状態を把握しています。
最新の酸素発生機を導入し飼育環境の最適化と毎日の水温と酸素濃度の徹底管理を行っています。
養殖業界において、ヒラメは免疫力が低く病気に弱い魚と知られており、効果的な薬やワクチンがないのが現状です。
当養殖場では薬やワクチンなどの投薬に頼らず、プロバイオティクスによる飼育を行っています。

温泉藻類RG92から得られたエキスをエサに混ぜ、ヒラメに経口投与して飼育することでRG92が持つ「抗炎症作用」「免疫力の向上」「ミトコンドリアの活性化」という力がヒラメの腸内環境を改善し、病気に弱いとされるヒラメを極限まで薬を使わず出荷する事を実現しています。

RG92をヒラメに経口投与し、腸内環境が良くなったことで飼育においていくつかのメリットが生まれました。
その一つが体表のヌメリ成分「ムチン」が多く分泌された事です。
魚のヌメリは健康のバロメーターとも言われています。
魚の体表はウロコがびっしりと並び、外界からの物理的なダメージなどを防いでくれていますが、実はウロコは思っているよりも簡単に剥がれやすいのです。
ウロコが剥がれてしまうと、魚の皮膚に当たる部分は外界に直接接触してしまうため、病原菌やウイルスに感染しやすくなってしまいます。
魚のヌメリはウロコが損傷した時の代わりに壁となって、病気やウイルスから魚を守る役割を持っています。

腸内環境が良くなり、ヒラメのヌメリ成分が多く分泌されるようになり病気に弱いとされるヒラメでも極限まで薬を使わずお客様へ届けることが実現できました。

また、腸内環境が良くなりエサの吸収率が向上したことによってRG92を与えたヒラメの魚体重がRG92を与えてないヒラメに比べ、1.4倍も増加していました。

さらにRG92を与えて飼育したヒラメを詳しく調べると、うまみ成分のイノシン酸の含有量が増えていることがわかりRG92エキスを与えて育てたヒラメの身は、熟成したかのように薄いアメ色の身に仕上がりました。

温藻ヒラメのお披露目会で当養殖場のヒラメを目にした豊洲の仲買人達から「養殖でこんな身の色は見たことがない。まるで旬の天然物のようだ!」と驚きの声が上がり、高品質な養殖ヒラメとして料理人や水産卸業者の方々から大きな注目を集めています。

温藻ヒラメの特徴はアメ色の身だけではありません。
うまみ成分のイノシン酸の含有量が増えている事で味も通常のヒラメと違い、臭みがなくとてもクリーミーでヒラメ本来の甘さが増しています。
ヒラメの肝は新鮮さを維持するのが難しく臭みが出やすいため本来市場に滅多に出回らないのですが、RG92を与えた当養殖場のヒラメは高級ホテルのシェフを務めた一流の料理人の方から「フォアグラを想起させるクリーミーな味わいだ!」と絶賛するお言葉を頂きました。

現在、当社の温藻ヒラメは豊洲市場や県内の魚市場や旅館・飲食店などに出荷しています。
新聞やテレビなどのメディアにも取り上げられ、大変ご高評いただいております。